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お役立ちコラム

バス車内に防犯カメラを!よくあるトラブルや設置位置のポイント

バスに防犯カメラが必要な理由

犯罪や事故の予防

バスでの犯罪や事故は各地で発生しています。中国 蘇州で起きたスクールバスの襲撃事件では、多くの被害者が発生しました。

防犯カメラは、犯罪の抑止力として非常に効果的です。犯行予備者は、監視されていると感じることで犯罪行為を思いとどまる可能性が高くなります。バス内に設置された防犯カメラは、乗客や乗務員をターゲットとする犯罪を未然に防ぐ役割を果たします。万が一、犯罪が発生した場合でも、カメラの映像が犯人の特定や逮捕につながることが多く、結果として乗客や乗務員の安全確保につながります。 

クレーム対策

防犯カメラは、クレーム対策にも役立ちます。乗務員と乗客のやり取りやトラブルの経緯を明らかにし、クレームの根拠を客観的に検証できます。防犯カメラを活用することで迅速かつ公平な対応が可能となり、乗客の信頼を得ることができます。また、クレーム対応の透明性を確保するために、乗客に防犯カメラの存在を周知することも重要です。 防犯カメラは音声を記録できるものを選びましょう。

法的な証拠能力が高い

防犯カメラの映像は、犯罪や事故の証拠として非常に価値があります。映像記録は客観的な証拠として法廷でも採用されることが多く、事件の解決に役立ちます。特に、バスのような公共の場では、複数の人が関わるトラブルが発生しやすく、証言が食い違うこともあります。そんな時、防犯カメラの映像が真実を明らかにし、適切な判断を下すための決定的な要素となります。

バスでよくあるトラブルと防犯カメラの役割

運転手と乗客間のトラブル

路線バスでよくあるトラブルの一つが、乗客の無賃乗車です。無賃乗車というと、単にバスの運賃を支払わないことを思い浮かべがちですが、定期券の期限切れなど故意ではないケースもあります。金銭のやり取りについては、確実に証拠を押さえて事実確認をすることが大切です。

また、渋滞や機械トラブルによりバスの運行が遅れると、乗客からクレームが寄せられることがあります。防犯カメラで運行中の状況を記録しておくことで、遅延の原因を明確にし、乗客へ適切な説明を行うことができます。

乗客同士のトラブル

バスの車内で、乗客同士の言い争いや座席を巡るトラブルが発生することがあります。路線バスには女性専用車両がないため、痴漢騒ぎなども起こり得ます。

防犯カメラは、こうした状況を記録し、後からのトラブル解決に役立つ証拠を提供します。映像を確認することで、運行会社は事実関係を明確にし、適切な対応を取ることができます。

また、カメラの存在自体が抑止力となり、トラブルの発生を未然に防ぐ効果も期待できます。

乗客の体調不良や急病

乗客が車内で急に体調を崩すこともあります。防犯カメラは、その状況を記録し、適切な対応が取られたかどうかを確認するための重要なツールとなります。記録された映像は、緊急時の対応手順を見直す際の参考資料としても活用できます。

忘れ物や落とし物の対応

バス内での忘れ物や落とし物は頻繁に発生します。防犯カメラは、乗客が物を置き忘れた瞬間を捉えている可能性があり、これにより持ち主の特定や返却が迅速に行えます。また、忘れ物が発見されなかった場合でも、映像を確認することで、物がどこで落とされたかを追跡できる可能性があります。

高速バス・夜行バスでの盗難や痴漢

高速バスや夜行バスでは、乗客が眠っている間に盗難や痴漢といった犯罪が発生することがあります。防犯カメラは、これらの行為を記録し、犯人特定や犯罪抑止に大きく貢献します。カメラの設置によって、乗客が安心して利用できる環境を整えることが可能です。

バス車内の防犯カメラの設置位置

防犯カメラの効果を最大限に発揮するためには、設置位置の選定が重要です。

バス車内では、出入口、座席エリア、運転席周辺、運賃箱付近など、重要な場所をカバーするようにカメラを配置するのがおすすめです。

死角ができないように複数のカメラを配置することで、バスの全体を監視できるようになります。さらにカメラの設置位置が外から見えやすいと、犯罪の抑止効果も期待できます。設置場所を選定する際には、バスの運行ルートや乗客の動線を考慮し、最適な場所を決定することが重要です。

バス車内に設置できる防犯カメラの種類

赤外線カメラ

赤外線カメラは、光が少ない環境や夜間でも鮮明な映像を記録できます。特に高速バスなど夜間や暗い場所を走行するバスにおいて、犯罪の発生を抑止し、乗客と乗務員の安全を確保するために役立ちます。

赤外線カメラを設置する際には、夜間でも確実に監視したいエリアを選ぶことが重要です。バスの後部座席や出入口付近、あるいは荷物置き場など、犯罪が発生しやすいとされる場所に設置すると有効です。

ワイヤレスカメラ(Wi-Fi or SIM)

ワイヤレスカメラはLANケーブルが不要なため、配線が簡単というメリットがあります。カメラの設置位置を変更したり追加したりするのが容易で、バス車内のどこにでも柔軟に設置できます。

バス車内にインターネット回線が引けない場合は、SIMカードで通信ができるSIMカメラがおすすめです。ただしSIM通信の特性上、走行エリアによって電波が悪くなるデメリットもあります。

ピンホールレンズ搭載カメラ

ピンホールレンズという非常に小さいレンズを使った小型カメラで、目立たずにバス車内を撮影できます。こういった小型カメラの設置には、乗客のプライバシーを侵害しないような配慮が求められますが、適切な場所を選ぶことで、安全性を確保しつつ効果的な監視が可能となります。

一般的には、天井などの目立たない場所が適しています。また、カメラの視野角を最大限に活かすため、バスの出入り口や運転席周辺に向けて設置することも効果的です。

関連:2024年4月から義務化されたバス乗務員の点呼動画保存

2024年4月より、貸切バスおよび観光バスにおいて、乗務員の点呼動画の保存が義務付けられました。この点呼は乗務員の健康状態やアルコールチェック、運行指示などを確認する重要なプロセスです。点呼の映像を記録・保存することで、適切な手続きが実施されたかどうかを後から確認することが可能になります。

点呼の動画データは90日間の保存が義務付けられています。そのため、防犯カメラの録画機器は、少なくとも90日分の動画データを保存できるものを選択する必要があります。

トラブル防止の防犯カメラの導入に補助金・助成金が使えます

都道府県や市区町村などの自治体には、バス事業者が防犯カメラを設置する際に補助金・助成金の制度を施行しているところもあります。防犯カメラは町の治安のために積極的に補助対象としている自治体が多いため、防犯カメラの導入を検討する際には一度確認してみるとよいでしょう。